採掘丁場

石材商社がメインに取り扱う商材、石について。今日は主に中国の採掘場(丁場や山などと言ったりします)の話。

一般的に石材は採掘場で採掘されます。

とりだされた石は原石と呼ばれ、原石を挽いた材料はスラブ材、そこから部品の寸法で切り出せば半製品(製品未満の材料は半製品)、寸法切りされた材料に造形意匠や磨きを施したものが最終的に製品と呼ばれます。

以前は部品にする各作業で原石を割って工程を進めていましたが今では大小の鋸で切削します。鋸で挽くことによって割るよりも原石の歩留まりが上昇して、作業の効率が上がります。

採掘場でも以前は発破を使って採掘していましたが、現在は直接切り出す採掘場の方が多い印象です。 ※中国福建省辺りの話

とれた原石は石目(節理や模様)やヒビなどをチェックして等級分けされます。日本向けにも出荷する採掘場であればAランクの原石が日本向けの墓石用材に向けられ、その他は建材、欧米向けや中東向け中国国内向けなどランクごとに大まかに選別されてヤードで保管されます。

石の質によって得意とする出荷先があり、すべての採掘場が全ての出荷先に対応しているわけでは有りません。例えば建材がメインの採掘場や地元でしか使われない石の採掘場もあります。

採掘場は許認可制(当然ですね)でありまして、採掘許可は決まった区画に対しておりるとの事でした。なので操業を続けているとどんどん深くなっていきます。写真の採掘口は地面から50mぐらい下でしょうか。

※中国では行政によって認可の要件が違うらしく、これに当てはまらない地区も有るかと思います。

雨が降ると採掘作業はストップです。長雨では最下層の採掘口に水が溜まってしまいます。ポンプで排水という事になりますが、ここまで下げてしまうと逃がしようがないですね。

福建はいまが雨季ですが今年の丁場はどうなるでしょうか…まあ、使う原石は既にヤードあがっておりますのでご安心ください!