石は無くなるのか?その8

前回の続きから、

歩留まりが低下した時に石の供給者はどうするか? についてですが

これはもう、良くなるまで黙って掘る。これしか有りません。採掘前に良い岩盤とか悪い岩盤とか、地質学的なスケールで様々な調査をしたとしても、免許を持っている区域で今採掘している層がどうなのか?(≒どんな歩留まりなのか?)というのは実際に掘って見なければ判りません。

原石は売れなければただの石でして、掘るためのコストは掛かる、採った原石は商品にはならない、悪い層にあたった山石屋さんはじりじりしながら次の“良い層”が出てくるまで掘り続けます。

この状況では資金との勝負になる訳ですが、いずれは良い層にあたるとしてもそれが明日なのか、一年後なのか、掘って必ず良い層が出てくる確証はありません。

既に採れた原石は流通している、採石も止まらない、ただし丁場からの供給が止まってしまうため、質の低下(悪い層での採掘)が長引くと商品の流通が止まります。

この状態が石が無くなった様に見えてしまう理由の二つ目『質の低下 』です。

※これは大まかな話です。丁場では停産期間をコントロールするための様々な方法があります。 また、それらを行ってもなお停止せざるを得ない状況になる事もあります。

このシリーズの最後でまとめますが、石材商社としてはどこで何が採れているか、また何が採れていないのか、常に各国の丁場(や港など)の情報を拾いながら、その時に最適な判断を示せる事が一番重要と考えます。 我々は地面に眠っている原石の質をコントロールできません。

次回は3つ目の理由『加工の停止』について考えます。 今年の秋は台風で大変ですね。雪が積もる前にはこのシリーズも終えたいと思います。